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ツレがうつになりまして (2011) 423本目

うつ病というやっかいな病と共に生きる ツレがうつになりまして

出演:
高崎晴子役 宮崎あおい
高崎幹夫訳 堺雅人

監督:
佐々部清 
お勧め度 ★★★☆☆

私は「全人類うつ病説」を支持しています(なんだそれ!と言わないでね)。
つまり、人間はみんなある程度のうつ病を患っているということ。
悩みの無い人なんていない、憂鬱な朝が無い人なんかいない。
そういうこと言うと、「それは本当のうつ病を知らないからだ!」と怒られそうですが、
確かに病院でうつ病と診断されたことはありません。
だって、病院行ってないもん。

私はある時、急に電車で息が苦しくなって死ぬかも、と思ったことがある(もちろん死ぬわけ無い)。
あとは頭に大きなハゲが3つもできたこともある。
でも病院にはいかなかった。
たぶん行ったらなんらかの診断を下されてしまうから。
特に「軽いうつ病ですね」という言葉を挨拶みたいに医者は言うと聞いていたので、行かなかった。
私はその時は崖っぷちでまだ爪先立ちしていて、病気ではない!と自分に言い聞かせていた。
本当のところはわからないけれど、「うつ病にならないように努力している」という人が世の中にはたくさんいる。
常に病気の人をフィーチャーしているけれど、そうならないように、もしくは片足突っ込んでもまだ診断を下さずにもがいている人がたくさんいることも知ってほしい。

そんな私たちからすると「うつ病」と診断されてしまった人達はかなり重症と思っている。
そして、崖っぷちで爪先立ちしてる私たちと「うつ病」の領域に両足をどっぷりつかってしまった人達との違いって何だろうって思う。
だって、まさに明日は我が身なんだから。

多忙とストレスでうつ病を発祥した幹夫。
売れない漫画家の妻晴子と二人三脚でうつ病と向き合う物語。

私は幹夫のキャラクター結構好き。
ぜんぜん普通のサラリーマンじゃない。
イグアナが好きで、料理が好きで、チーズが好きで。
毎日曜日ごとに好きなチーズをお弁当に入れるって、なんて素敵な趣味なの
そんな彼が多忙とストレスでうつ病に。

まじめすぎるんだよ~!

と思います。
だって同じ仕事をしている同僚はピンピンしてる。
まさにここが疑問。
なぜ、同じように仕事して、同じように生活しているのに病気になる人とならない人がいるのか?
そこんとこ、もっと知りたい。

この病気は本人にとって本当に大変な病気だとおもうけれど、それを支える家族のことも忘れないで欲しい。
「がんばって」って言わないとか、無理をさせないとか、どうでもいい余計な気を使いながら支える家族だって大変。
彼らのほうが病気になっちゃうよ。
それなのに最終的には「自分なんていないほうがいいんだ」なんて思考に陥っちゃう。
それが家族をどれだけ苦しめるか、自分が苦しいから全然見えてない。
そしてこの周り家族の苦しみをどんなに伝えても理解してくれない。
家族を幸せにするのは、うつ病患者が死ぬことではなく、うつ病が治って元気になることだって理解できない。
うつ病はかなり我儘で身勝手な病気だ。
この映画は主人公ではない主人公の「ツレ」が病気になることで、病気をもった家族の心境がわかって良かった。
それでも根気良く、時にはのんびりと過ごす妻。
彼女じゃなければとても耐え切れなかったかも。

結婚するとき、「健やかなる時も、病める時も」と誓うけど、実際病める時に一緒にいるって大変よね。

この映画はどちらかというとあまり深刻なシーンが少ないので、現実のうつ病の人からみたら「そんな生ぬるい話じゃないぞ!」と思われるかもしれません。
でも、この妻の軽い感じが夫を救ったんだろうなぁとも思う。
この映画は実話で、この体験をみんなに知って欲しいという作者の思いがあり、それが伝わってきます。
そこがこの映画の良いところ。

心の病は治療するのが難しいと言われますが、私は逆に心の病なら、自分の心で治せると信じています。
実際、そこまで自己分析して、自分の心と向き合うことでうつ病を克服した人を知っています。
その人はものすごい精神力があったんだよ!と言うかもしれませんが、そんな精神力がある人もうつ病になってしまうのです。
今は完治したという彼ですが、やっぱり時々その時のことを思い出すみたいで、この映画も「見たくない」と言っていました…

人それぞれ病気の原因が違うように、治療の仕方も人それぞれなんだと思うけど、
不治の病ではない!そう信じています。

この映画、面白かった!と共感する人がいたら、教えてくださいな。
私はこれからも崖っぷちに立ち続けてやる!と誓いました。

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