ものすごくうるさくて、ありえないほど近い (2011) EXTREMELY LOUD & INCREDIBLY CLOSE 217本目

父親が少年に残したものとは? ものすごくうるさくて、ありえないほど近い (EXTREMELY LOUD & INCREDIBLY CLOSE)

出演:
トーマス・シェル役 トム・ハンクス
リンダ・シェル役 サンドラ・ブロック
オスカー・シェル役 トーマス・ホーン

監督:
スティーブン・ダルドリー
お勧め度 ★★★★★
あらすじは下記アマゾンリンクをご参照ください。

2001年の今日、9月11日、アメリカ同時多発テロ事件が起こりました。
アメリカでは今日の日を「ナインイレブン」と呼んでいます。
当時私は北カリフォルニアに住んでいて、ちょうど学校に出かけるところだった。
とにかく何が起こっているのか理解するまでに相当に時間がかかった。
そして、バスに乗ろうとすると、ドライバーのおじさんは「今日はたぶん、学校休みだよ。家からでない方がいいよ」と言われた。
それからしばらく、外国人は外にでないように言われた。
今思い出しても納得いかないことばかりのテロ事件。
こんなひどいことをする人達が、同じ地球上に住んでいて、同じ人間だと思うと、悲しくて、悔しくて。
この事件のあと、いろんな事が変わった。
セキュリティーがあらゆるところで厳しくなって、外国人に対してのビザの発行やソーシャルセキュリティーナンバーの発行も厳しくなった。
そして、中東の人達に対するイメージが極端に悪くなった。
今日は朝から追悼式典が行われていて、ディスカバリーチャンネルでは当時を振り返って特集している。
そんな今日見るのにふさわしい映画。

アスペルガー症候群ぎみの症状がある11歳のオスカー。
彼の楽しみは父親との「調査探検」。
彼は父親が教えてくれた「幻のニューヨーク第6区」を調べることに熱中していた。
しかし、2001年9月11日、父親はテロに巻き込まれて亡くなってしまう。
それから何もする気が大きないオスカー。
ある日偶然父の遺品から、青い花瓶の中に鍵の入った封筒を見つけた。
これは父からのメッセージだ。
「調査探検を再開せよ」というメッセージだ。
そう思ったオスカーは、封筒の文字を「ブラック」と読み解き、ニューヨーク中のブラックを訪ねることを決めた・・・!

このテロでいろんな物を失くした。
オスカーも父親を亡くして自分の中の何かがすっかりなくなってしまったような感じ。
こういう気持ちを持った人がきっと沢山いたはず。
日本人の方も沢山亡くなっています。
でも、この映画はそういう悲しみを自覚するだけの映画ではありません。
というか、どちらかというと、「調査探検」というドキドキワクワクする物語がメイン
見ていて目が離せません!

あー、本当に良い映画だったよ

父親を失った息子という視点でいうと、「別に9.11でなくてもよかったのでは?」と思うかもしれません。
でも、実は違う。
これが9.11でなければならない理由があるのです。
そしてオスカーがなぜここまで落ち込んでしまったのか、それも9.11だったからなんです。
その辺りがだんだんわかってくる感じが、とてもゾクゾクとした。
「彼がアスペルガー症候群っぽい必要もなかったのでは?」と思うかもしれませんが、これもやっぱり必要な要素だったのだと思う。
なかなか立ち直れない。
そして人と関わることが難しい彼が、父親の残した鍵の謎を解くために行ったいろいろな事は、普通の子供でも難しいことだけれど、オスカーにとってはもっと難しいこと。
でも彼だからこそ、気の遠くなるようなブラックさん探しを緻密にシステマチックにやることができたんです。
そしてこの病気と母親の関係性が微妙な感じで密接に関わっていて、とても繊細な映画に仕上がっています。

あー、サンドラ・ブロックにやられた!

映画の中でなぜかずーっと影の薄い母親。
ちょっと違和感すら感じます。
でも、それもちゃんと理由があった。
その謎が解ける瞬間が鳥肌もんでした。
実は私はこの映画の中で母親がフィーチャーされる最後の方のシーンが凄く好きです。
このシーンがなかったら、この映画は全然シャキッとしまらなかったと思うくらいに。

この映画には様々な謎解きが隠されています。
1.父親が残した鍵の謎。
2.祖母が一緒に暮らしている間借り人の謎。
3.父親が最後に残した留守電の謎。
4.母親の行動に関する謎
それらが次第に解けて行って、サスペンスでもないのに、すごくゾワゾワ、ワクワク、ザワザワします。
そしてそれらが詰め込まれているので「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」ものになってる。

原作は沢山の賞を受賞しているジョナサン・サフラン・フォアによる同名小説。
この小説は「ヴィジュアルライティング」という視覚的な効果を取りいれたちょっと変わった小説になっているらしく、映画的な映像効果を期待した工夫なのだろうけれど、私は地図が組み込まれている小説とか好きなので、こちらもチェック!
もちろん日本語翻訳も出版されています。


実はメインの鍵の謎はかなり時間がかかって解いたのに、「あれ?」と肩すかしをくらうかもしれない。
でも、それが逆に最後の最後、父親が本当に残したものに繋がって、とっても気持ちよく見終えました。
浮かんだり、沈んだりする加減がちょうど良く作られていて、よくできているなぁって感心してしまった

この映画、面白かった!と共感する人がいたら、教えてくださいな。
9.11に関する映画はやっぱりズーンと落ち込む感じの映画が多いけれど(事実がそうなので当たり前ですが)、この映画はちょっと違います。
それでも、こんな事が二度と起こらないことを心から祈ります。


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No title

 こんばんは。

 9.11はアメリカ大陸が初めて侵略された日で、世界貿易センターに飛行機が突っ込んでいく映像は今でも忘れることができません。仕事から帰ると両親が食い入るようにニュースを見ていました。

 私は映画を見ているのではないか?と間違うくらいショッキングな映像でした。一部では陰謀説もありますが、何はともあれ巻き込まれた方々のご冥福を祈るばかりです。

 ではまた。

Re: No title

ゆたかーんさん、

こんばんは。
おっしゃる通り、まるで映画を見ているみたいでした。
私はアメリカにいた、といっても西海岸だったので、東海岸での出来事は本当に現実とは思えませんでした。

14年たった今でもこの事件から立ち直ることができていない人達が沢山います。
もちろん忘れてはいけない事だけれど。
どんな理由があっても、9.11を繰り返すようなことは絶対にあってはいけないことです。

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