ストレイト・アウタ・コンプトン (2015) STRAIGHT OUTTA COMPTON 219本目

音楽業界の愛すべきクズ野郎ども Straight Outta Compton  
(日本公開は2015年12月19日)

Straight_Outta_Compton_poster.jpg

出演:
アイス・キューブ役 オシェア・ジャクソン・Jr.
ドクター・ドレー役 コーリー・ホーキンス
イージー・E役 ジェイソン・ミッチェル
MC・レン役 Aldis Hodge
DJ イェラ役 Neil Brown, Jr.
ジェリー役 ポール・ジアマッティ

監督:
F・ゲイリー・グレイ
お勧め度 ★★★★☆

日本でのHIP HOPの人気ってどの程度?
アメリカでは当たり前ですが、かなり人気です
別に今や、黒人専用音楽ってわけでもないし。
専門ラジオ局やテレビ局もあるし、かなり市民権を得ていると思う。
今時ラッパーを見て犯罪者と勘違いする人もそうはいないだろうけれど、まあ、いろんな問題を抱えている人が多いというのも真実。
とはいっても、別ラッパーだから、というわけではなく、単に貧乏人が突然大金を手にしたら、こうなったというごく単純な結果。
ジャスティン・ビーバーやアリアナ・グランデだって、いろんな問題をまき散らしているわけだから、別に彼らに限ったことではないと思う。
音楽業界って難しいね、って話。

1986年、カリフォルニア州コンプトンにて結成されたN.W.A.
自分たちの音楽を作りたい!だからレコード会社を作る!
彼らは成功し、さらに高みを目指すためにジェリーをマネージャに据えた。
なにもかも上手くいっているはずだったのに、何かがおかしい。
1人が別の道を歩き出し、また1人・・・。
90年代の音楽界を支えたN.W.Aの自伝的映画。

この映画の中でメンバーの身なり(黒人であるとか、ストリートファッションであるとか)で警察に不当な扱いを受け、それに抗議する形でパフォーマンスするシーンがあります。

っていうか、やっていること、今と全く変わってないじゃないか!

これ、20年以上前の話ですよ?
警察の暴行事件や射殺事件は結局今でも続いている。
誰かが犯罪を犯す→警察は黒人を見ると疑う→それに対して黒人が抗議する→暴動になる→さらに黒人への取り締まりが厳しくなる→また誰かが犯罪を犯す→続く・・・・
この負の連鎖が終わるところがないのです。
確かに、黒人自身が犯罪を犯すことで自分たちの首を絞めている、という現象があるにはあるけれど、それでも、この問題はアメリカに根強く残る人種差別の現実を突きつけてきます。
そして結局学ばない人達。
暴力に対して暴力で対抗しようとするので、なんにも解決しない。
そこで、N.W.A.はフリーダムスピーチ!というわけで暴力ではなく、音楽で対抗した。

この映画を楽しむにはまず、N.W.Aって誰なの?ってことがわかってないといけない。
なぜなら、演じている俳優たちが、実際の人物に激似
ちょっと笑えてしまうほどです。
(本物(当時の様子)と役者の比較はこちらから)
本当によく似ている。
最初イージー・Eとアイス・キューブも似ていて、「あれ?どっち?」ってなったけれど、どちらかというと品がある方がアイス・キューブです

本当は6人なんだけれど、Streight Outta Comptonでヒットする前に脱退してしまったアラビアン・プリンスは映画にちらっとも出演していません
よくわからないけれど、なかったことになってます。
その他のメンバー
●イージー・E(Eazy-E):1995年にエイズで死亡 6人の女性の間に7人の子供がいる(らしい)
●MC・レン(MC Ren):ラッパー、現在も活動中 (らしい)
●DJ・イェラ(DJ Yella):一旦は音楽業界から引退し、ポルノ映画のプロデューサーに。その後2012年に音楽業界に戻ってきてアルバムをリリース。
●アイス・キューブ:ラッパー、音楽活動はもちろんのこと、90年代初頭から映画にて俳優として活躍し始め、現在も活躍中。
●ドクター・ドレー:80年代初めからプロデューサーとして活躍、現在も活躍中。


映画で特にフィーチャーされているのは、イージー・E、アイス・キューブ、ドクター・ドレーです。
まあ、みんなろくでもないやんちゃな奴らなんだけれど、それにしても、アイス・キューブとドクター・ドレーが一番ましだなぁと思ったら、彼ら、この映画のプロデューサーでした
まあ、実際現在まで、かなりの功績を残しているから、一番まともだったんだろうけれど・・・、

それにしても音楽業界ってクズばっかり

でも、この映画のいいところは、そういう所もある程度全部さらけ出しているっていうことです。
これが真実かどうかはわからないけれど、一部の人間の目で見たら、真実なんだろう。

さて、結局みんななにでモメたのか、っていうと

金、金ですよ

そりゃあ、そうだ。
慈善事業でも、ボランティアでもないんだから、稼いだお金は手に入れて当然。
でも、お金のあるところにトラブルあり。

この映画の出演者はイージー・E以外は現存する人々なので、まあ、様々な意見が映画の後に飛び出すわけです。
マネージャーのジェリーは、映画の中では良くも悪くも描かれていて、一番真実に近いような気がする。
他のメンバーでジェリーとコンタクトを取っている人は今でもいるみたいだけれど、アイス・キューブとジェリーの間には今でも消えないわだかまりがあるみたい。
アイス・キューブにとっては彼が脱退のきっかけになったのだろうから、それも当然だろうけれど、彼ははっきりと「過去は過去」と言っている。
もしかしたら、わだかまりがあるのはジェリーの方かもしれない。
だからこそ、この映画を笑って見過ごすことができないのかも。

そしてこの映画のおそらく一番のクソ野郎であるデス・ロウレーベル(レーベル名もすでにいただけない)の創設者であり、CEOだったシュグ・ナイト。
彼はなんか、凄いです。
このレーベルからは2Pacやスヌープ・ドックなど、大物を輩出したことで有名なレーベルですが、(映画にも2人の役の役者が出演してます!)映画の中でのシュグは恐ろしいです・・・
もちろん本人の弁護士は「この映画は誇張されている」と言ってますけどね。
え?なんで弁護士かって?だって、インタビューした時、彼が殺人罪に問われている時だったからなんですね~!
まあ、映画なので、面白くするために多少のフェイク、誇張は入っていて当然でしょう。
そして当然悪く言われた人は、「こんなの真実じゃない!」と言うだろうし、見る人の立場によって状況の解釈は変わるだろうから、それもまた真実。

この映画はそういうドス黒い部分や、クズな部分をある意味さらけ出しているから面白いんだと思う。
だけど悲しいのは、みんながみんな、アイス・キューブやDr. ドレーにはなれなかったってことなんだよね。
結局イージー・Eのような結末になってしまう人がほとんどなんだと思う
すべては音楽が、そして金が彼らの人生を変えてしまった。
そこで責任ある選択ができた人だけが、本当の高みに這い上がれる。

この映画、面白かった!と共感する人がいたら、教えてくださいな。
こちら現在のところ日本未公開。
なんでも、公開の署名ツイッターなどもあるとか?
ちょっと途中中だるみするとこがあるから、2時間半はちょっと長いよね。
スキッとさせてたぶん2時間くらいにできたんじゃないかなぁ?
だって、みんな単語の合間に余計にFxxK,とSxxtばっかり言っているから、セリフが長くなっちゃうんだよね~。

追記:日本公開が2015年12月19日に決定しました!


人気ブログランキングへ
にほんブログ村 映画ブログへ
にほんブログ村
関連記事

コメントの投稿

非公開コメント

関連タグ

お勧め度★★★☆☆ デヴィッド・ストラザーン マット・デイモン ジョアン・アレン ポール・グリーングラス ジュリア・スタイルズ ミラ・ジョヴォヴィッチ エヴァ・アンダーソン ローラ アリ・ラーター ポール・W・S・アンダーソン お勧め度★★★★☆ フランカ・ポテンテ ダグ・リーマン クリス・クーパー 新海誠 吉岡秀隆 萩原聖人 南里侑香 鈴木千尋 武藤寿美 サム・ニール ローラ・ダーン アレッサンドロ・ニヴォラ ティア・レオーニ ジョー・ジョンストン ウィリアム・H・メイシー ジェフ・ゴールドブラム スティーヴン・スピルバーグ ヴァネッサ・リー・チェスター リチャード・アッテンボロー ジュリアン・ムーア ヴィンス・ヴォーン ウィル・フェレル アダム・マッケイ ポール・ラッド フレッド・ウィラード デヴィッド・ケックナー クリスティナ・アップルゲイト スティーヴ・カレル テリーサ・パーマー エリクソン・コア ルーク・ブレイシー レイ・ウィンストン エドガー・ラミレス 滝藤賢一 二階堂ふみ リリー・フランキー 吉田羊 福山雅治 大根仁 ダンカン・ジョーンズ ヴェラ・ファーミガ ミシェル・モナハン ジェイク・ジレンホール クロエ・グレース・モレッツ マット・リーヴス コディ・スミット=マクフィー ディラン・ミネット 坂口健太郎 橋本愛 佐々木蔵之介 中村義洋 竹内結子 D・J・カルーソー ビリー・ボブ・ソーントン シャイア・ラブーフ 上白石萌音 成田凌 神木隆之介 長澤まさみ ダコタ・ファニング リチャード・ギア テオ・ジェームズ エミリー・ブラント セドリック・ニコラス=トロイアン シャーリーズ・セロン クリス・ヘムズワース ジェシカ・チャステイン ローズ・バーン オスカー・アイザック エヴァン・ピーターズ ブライアン・シンガー ソフィー・ターナー タイ・シェリダン ジェニファー・ローレンス ジェームズ・マカヴォイ マイケル・ファスベンダー ニコラス・ホルト ヒュー・ジャックマン クリストファー・ウォーケン タロン・エガートンお勧め度★★★★☆ デクスター・フレッチャー ヤーロー・チーニー 永作博美 設楽統 沢城みゆき クリス・ルノー 日村勇紀 岡田准一 竹下景子 香川照之 チャニング・テイタム ジョシュ・ブローリン スカーレット・ヨハンソン ジョナ・ヒル ジョージ・クルーニー イーサン・コーエン ジョエル・コーエン アンドリュー・スタントン アンガス・マクレーン 柴田恭兵 木の実ナナ 吉川晃司 夕輝壽太 村川透 仲村トオル 浅野温子 舘ひろし ダニー・デヴィート ミシェル・ファイファー ティム・バートン マイケル・キートン ロバート・ウール キム・ベイシンガー ジャック・ニコルソン パトリック・ウィルソン フランセス・オコナー ジェームズ・ワン チャーリー・コックス マキシン・ピーク フェリシティ・ジョーンズ ジェームズ・マーシュ エディ・レッドメイン ピーター・ウェラー イアン・ホルム デヴィッド・クローネンバーグ お勧め度★★☆☆☆ ジュディ・デイヴィス セス・ローゲン ザック・エフロン デイヴ・フランコ セレーナ・ゴメス ニコラス・ストーラー サクソン・シャービノ サム・ロックウェル ギル・キーナン カイル・キャトレット ケネディ・クレメンツ ローズマリー・デウィット オリヴァー・ロビンス ヘザー・オルーク レイグ・T・ネルソン クジョベス・ウィリアムズ ドミニク・ダン トビー・フーパー エイミー・ポーラー ピート・ドクター ロニー・デル・カルメン ウィル・ポールター トム・ハーディ レオナルド・ディカプリオ 小栗旬 山田孝之 高嶋政宏 水原希子 柴咲コウ 古田新太 向井理 濱田岳 ナオミ・ワッツ アーミー・ハマー ケビン・コスナー ジェニファー・ガーナー ジョセフ・ファインズ チェン・カイコー ヘザー・グラハム ゲイリー・オールドマン トミー・リー・ジョーンズ コリン・サーモン アリエル・ブロメン アマウリー・ノラスコ マイケル・ピット ガル・ギャドット ライアン・レイノルズ アンソニー・ホプキンス アントン・イェルチン デヴィッド・モース スティーヴン・キング スコット・ヒックス ミカ・ブーレム ジェレミー・デイヴィス スティーヴン・シャインバーグ マギー・ギレンホール ジェームズ・スペイダー ラナ・ウォシャウスキー リリー・ウォシャウスキー ショーン・ビーン ミラ・クニス ジョーイ・ファトーン ニア・ヴァルダロス ジョエル・ズウィック イアン・ゴメス ジョン・コーベット ジョン・ヘダー ウィル・スペック ジョシュ・ゴードン スー・チー ジェイソン・ステイサム ルイ・レテリエ カーク・ジョーンズ ジョン・ステイモス イモージェン・プーツ ジェレミー・レナー ファン・カルロス・フレスナディージョ キャサリン・マコーマック ダニー・ボイル ロバート・カーライル ベン・アフレック ザック・スナイダー ガル・ガドット ダイアン・レイン ジェシー・アイゼンバーグ エイミー・アダムス ヘンリー・カヴィル アンセル・エルゴート マイルズ・テラー シャイリーン・ウッドリー ロベルト・シュヴェンケ ショーン・アンダース マーク・ウォールバーグ リンダ・カーデリーニ トム・ハンクス マーク・ライランス エドワード・ジェームズ・ハイランド エイミー・ライアン オースティン・ストウェル マイケル・ペーニャ リドリー・スコット 

プロフィール

ロココ

Author:ロココ
いらっしゃいませ。カフェへようこそ!
ここでは素人目線で映画について言いたい放題、アメリカから映画レビューをお届けしています。→日本に帰国しました!
基本はネタバレなし!ゆっくりしていってくださいね。
リンクフリー、TB大歓迎、古い記事でも気軽にコメントして下さい。

PR
クリックしてね☆
最新記事
月別アーカイブ
カテゴリ
最新コメント
メールフォーム
コメント欄にはちょっと書きずらいなぁ・・・という方!お気軽にメールください☆

名前:
メール:
件名:
本文:

検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR