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レヴェナント:蘇えりし者(2016) THE REVENANT 342本目

映像技術に脱帽!レヴェナント:蘇えりし者(THE REVENANT)
The_Revenant_2015_film_poster.jpg

出演:
ヒュー・グラス役 レオナルド・ディカプリオ
ジョン・フィッツジェラルド役 トム・ハーディ
ジム・ブリッジャー役 ウィル・ポールター

監督:
アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
お勧め度★★★☆☆

5度もアカデミー賞にノミネートしながら一度も受賞していなかったディカプリオが遂にアカデミー賞の主演男優賞を受賞!ってことで盛り上がった映画ですが、なんだか題材からして面白くなさそうだったから見ていなかった本作
遂に見ましたよ!

1823年、西部開拓時代のアメリカ北西部。
狩猟をしながら毛皮を採取するハンターチームのガイドを務めるヒュー。
彼はネイティブアメリカンの妻との間に授かった息子と一緒に旅をしていた。
ネイティブアメリカンに狙われ、回り道を余儀なくされたチーム。
ヒューは現れたクマに襲われ、瀕死の重傷を負ってしまう。
最期を託されたジョン・フィッツジェラルドとジム・ブリッジャーだったが、以前からヒューと確執のあったジョンはヒューの息子を殺してしまう。
差別と憎しみの中、復讐に燃えるヒューの過酷なサバイバルを描く。

最初、「だるいなぁ~」って思いながら見てた。
まず、2時間以上の長い映画ってことと、西部開拓時代、つまりアメリカでいう時代物の映画が苦手なので。
特に詳しい説明がないので、ちょっと人間関係がわからず戸惑う。
え?ヒューってネイティブアメリカンなの?どう見ても白人だけど、と思ったら違った。
彼はネイティブアメリカンの女性と結婚して、息子を持ったという設定。
実際ヒューの過去のお話は回想でちょこっとしか出てこないので、何か過去にあったんだろうけれど、詳しくは説明されません。
まあ、本編にそれほど関係ない、ってことだろうけど。
でも、ネイティブアメリカンと結婚して、息子を持ったこと自体で、差別されているという事情を理解しないと、チームの中で彼が浮いている事情がわからない。
でも、彼が熊に襲われるシーンから壮絶なサバイバルが始まって、

目が離せなくなった!!

とにかく、迫力が凄い!
クマとの壮絶な戦い、ネイティブアメリカンとの戦い、フランス人との戦い、馬でのジャンプ!!
映画ならではの映像技術をこれでもか!と見せつけてきます。

この映画はマイケル・パンクの小説「The Revenant: A Novel of Revenge」(蘇った亡霊:ある復讐の物語)の映画化。


そして映画"Man in the Wilderness"(邦題:「荒野に生きる」1971年)のリメイクでもあります。


原作のタイトルからもわかるように、この映画は簡単に言うと「復讐」の物語。
そう考えると、結構単純なお話。
ストーリーにヒネリは特にありません。
息子を殺された父親が復讐に燃えてサバイバルするっていうお話。
ただ、息子を殺された経緯もなんとなくしょうがないような気が・・・確かに重傷を負ったヒューはチームにとってはかなりのお荷物。
彼をこのまま連れていくか、それとも置き去りにするか、実際にはとても悩むと思う。
まあ、それと息子殺しは別物でしょ!って話だろうけれど、すべて繋がっている。
もしもヒューがクマに襲われなかったら、チームの優秀な人材として、ヒューも息子も生きながらえたかもしれない。
もしくは、クマに襲われなくても、チーム内にいるどうしようもないクズ男、フィッツジェラルドにいつかは殺されていたかもしれない。

このヒュー・グラスという人は実在する人で、彼のクマに襲われて生還したというストーリーは長く語り継がれています。
クマに襲われたのに、生きて帰ってきた!ってところがフィーチャーされているけれど、森を熟知しているはずのヒューがクマに襲われるってどういうこと?
しかもあれだけやられているのに、簡単には死なない
まあ、どんなプロフェッショナルでもこういう事はあるっていう自然の恐ろしさと、復讐に燃える人間の恐ろしいほどの執着ということでしょうか?

ストーリーはごくごく単純なんですが、やっぱりこの舞台が開拓時代のアメリカってところが映画の見どころ。
そして、映画としてのクオリティの高さが高評価の理由なんだろうと思う。
いくつか凄いシーンをピックアップ!

まずはクマに襲われるシーン。
実際にアメリカにはグリズリーベアーがまだいて、キャンプなんか行くときは特に注意するように言われる。
とにかく、このシーンの迫力、凄い!
ここだけでも絶対見た方が良い!ってくらい凄い。
でも、実際にはもちろんディカプリオはクマには襲われていませんので、ご安心を(当たり前か!)。
グレン・エニスというスタントマンが熊の役をしています
可愛い青いクマの頭付のスーツに身を包み、演技をしてから、CGでクマの姿を付け加えています↓
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でも、クマの動きはホンモノのクマの動きを参考にしていて、コリオグラフィー(と言っていいのか?)は実にリアルに見えるように工夫してある。
といわけで、もちろんディカプリオの傷もメイクだし、凍ったヒゲもメイク。

ただ、ディカプリオがずっと羽織っているクマの毛皮はホンモノ。
とても重くて、水を含むと45キロ以上にもなるという。
これは演技も大変ね。

そしてもう1つ凄いシーンは馬で崖をジャンプするシーン。
もちろん、本当にはジャンプしてません。
馬を傷つけたりもしていないので、ご安心を(当たり前か!)
死んだ馬の中に入って暖を取るシーンがあるのですが、これも作り物を使用しています。
この死んだ動物の中にはいるヤツ、どっかで見たことあるなぁ・・・と思ってたら、スターウォーズだった

その他にも生魚を食べたり、動物の内臓を食べたり(これ、「ダンス・ウィズ・ウルブス」にもあったね、こういうシーン)、いろいろ驚きのシーンがありますが、すべて実にリアルです。
まあ、ディカプリオがベジタリアンという話があるので、本当に食べてはいないと思うけど。
っていうか、こういう時、ベジタリアンの俳優ってめんどくさそう。
役作りのために歯は抜くけど、肉は食べん!みたいな。

そういう意味で、ディカプリオの演技はこういう映像技術やメイク技術にかなり支えられていると思う。
これらすべてを含めて主演男優賞なんだなぁって思った!

今回とにかく最初からクソ野郎、フィッツジェラルド役のトム・ハーディ。
Tom_Hardy_TIFF_2014.jpg
とてもトム・ハーディとは思えない
すごいおじいさん臭がする・・・。
でも、キャラピッタリです。

そして、頼りないけど、結構良い奴、ジム・ブリッジャー役にウィル・ポールター。
330px-Will_Poulter_2013.jpg
ただのヨワメンではない。
ちょっと芯のある感じが良い!
彼は映画の中では全然悪い奴じゃないのに、何かと誤解されてちょっと可哀想。
ディカプリオ!もっと彼を庇ってやれよ!と言いたくなった
でも、実際のお話ではヒューはブリッジャーにも復讐してやる!と誓っていたみたいだから、もしかしたら、映画とは違うのかも。

この映画でフランス人はものすごーく悪い奴として描かれています。
ネイティブアメリカンの女性を物のように扱ったり、ずるいことをしたり。
アメリカの映画でよくあることだけど、アメリカ人も同じくらい酷い事をしていたはずなのに、その辺りは描かれず。
なぜかアメリカ側にいるネイティブアメリカンの女性はそれほど嫌な顔をしていない、という不思議。
こういうの、ちょっと違和感あるよね。
でも、もちろん、ヒューはネイティブアメリカンの女性を妻にするくらいだから、その辺のアメリカ人ともフランス人とも違う。
この映画にはヒューの復讐劇と、ネイティブアメリカンの部族長が娘を探しているっていうもう1つの物語が並行して進んでいきます。
その二つが交差するポイントがあって、その辺り、私は好きだった
「情けは人のためならず」
悪いことをしているヤツは絶対に地獄に落ちる、そして、善行を積むことで自分に帰ってくるという当たり前のことが強いメッセージとして伝わってくる。

あ、そういえば、トレイラーで音楽が坂本龍一ってことで当時、かなり食いついたんだけど、正直忘れてた・・・

この映画、面白かった!と共感する人がいたら、教えてくださいな。
アカデミー賞ということで、見た人は多いと思うけど、私のように、「どうせつまらないだろう」と思っている人は、ストーリーというより、迫力ある映像を見るっていうスタンスで見ると、かなり楽しめるはず!


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ここでは素人目線で映画について言いたい放題、アメリカから映画レビューをお届けしています。→日本に帰国しました!
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