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何者 (2016) 528本目

これが就活のリアルのなの? 何者 

出演:
二宮拓人役 佐藤健
田名部瑞月役 有村架純
小早川理香役 二階堂ふみ
神谷光太郎役 菅田将暉
宮本隆良役  岡田将生
サワ先輩役 山田孝之

監督:
三浦大輔
お勧め度★★★☆☆

私の初めての就職はアメリカだったので、いわゆる日本の大学生4年生がやるような「就活」はやったことがありません
当時は100社エントリーして10社通るか通らないか、っていう話が多くて、本当に大変そうだった。
もちろんアメリカにも就職のための試験や面接はあるんだけれど、結構な確率でインターンから就職したり、テンプからフルタイムになったり、エージェントに斡旋してもらったり、紹介で就職したりといろいろな方法で就職している人がいる。
1つの会社に正社員として就職せずに、いくつもの仕事を掛け持ちしたり、働いているのに学校行ったりしている人も沢山いて、大学4年生になったら就活しなければ!っていう雰囲気があんまりないのも事実。
だからこそ、この就職戦線を乗り越えてきた人達ってやっぱり真の部分で強いんだろうなぁと思う。
人間、挫折を味わったり、我慢したり、頑張った経験があるからこそ、成長するもんでしょ。
そういう映画。

二宮拓人と神谷光太郎はルームメイト。
同じマンションに友人が住んでいるとわかり、田名部瑞月と小早川理香を加えた4人は就職活動中に定期的に会うようになる。

この映画は第148回直木三十五賞受賞作である朝井リョウ原作「何者」の映画化です。

私はこの小説を映画を見る前に読みました。
小説を読んだ後の感想は

なんて冷たい小説なんだ!

なんというか、人間の見たくない部分を見ちゃったというか、知られちゃったというか、そうなってほしくない展開になってしまったというか。
特に主人公であるはずの二宮拓人がなかなか内定をもらえず、可哀想で・・・

映画の内容はほとんど同じですが、小説だと結末までいかないとわからないところがあり、そのために読み直したりしたのだけれど、映画ではとっても解り易く映像化されているので、結末まで行って何もかも納得できる感じです。

小説では冷たいと感じたいろいろな事が、映画ではむしろスッキリしたというか。
気持ちの良いエンディングではないのだけれど、絶望感はありません。
最後に拓人が歩いている映像の中で流れる主題歌の中田ヤスタカの「NANIMONO(feat. 米津玄師)」。
これが切ないけれど力強くて、何かパワーを感じる。
小説よりマシな終わり方だった気がする。
音楽の力ってすごいのね。

では、ネクラな演劇青年の佐藤健と、チャラ系のバンドマンの菅田将暉とどっちが好みか!
いや、そういう映画ではない!

とにかくこの映画は

マウンティングの嵐!

就活生ってこんな感じなの?
みんなで就職活動の情報交換したり、手伝いしているように見えて、実は内面では嫉妬や羨望、絶望の嵐。
でもさ、これってしょうがないよね。
就職だけじゃない。
遡ってみれば、大学受験だって、高校受験の時だって、自分が行きたかった所に行けなくて、そこに行っている人達が羨ましくて、悔しくて、まっすぐに見ることができない時期ってあったはず。
もっと遡れば、ファミコンを持っている友達が羨ましくて、買ってもらえない自分は「ピアノを買ってもらう」とウソついて対抗してみたり・・・。
とにかく人生、相対的に幸せを探そうとしてばっかり。
だからこそ、今さかんに「自己肯定感」を高めようなんていうけど、そんな簡単にできるのかね?
小さな子供だって、人がもっているおもちゃと自分のおもちゃを比べて妬み合うというのに。
ある時私は、このことに本当に疲れて、人と比べない人生を歩みたいと真剣に思った。
まあ、今はそれほどそういう事がなくなったけれど、一時期自分の中にある「嫉妬心」にムカついてしょうがなかった時期があったよ。

だからこそ、この映画は就活をした事がない私でも共感できる部分が多くて、なんだか辛かった。
それでもその事を映画として客観的に見ることができて、それほどダメージはなかったな。

今回主役の二宮拓人役の佐藤健。
私が小説を読んだときにも好きだった拓人の言葉。

「頭の中にあるうちは、いつだって、何だって、傑作なんだよな」

ホント、これにはガツーンとやられました。
そう、本当にそう、でもそこから出られずにその頭の中の物は何者にもならずに終わってしまっているのです。

田名部瑞月役の有村架純。
瑞月はもっと、アクティブなイメージだったのだけれど、映画ではとにかくいい子でした。

そして最高だったのが、小早川理香役の二階堂ふみ。
私は彼女が一番嫌いだったので、二階堂ふみの「意識高い系」の感じが本当に素晴らしく嫌味だった。
可愛いのに、女子にも男子にも嫌われる感じがうまい。

宮本隆良役の岡田将生。
小説ではもっともっと嫌な奴だった
たぶん岡田将生の爽やかさがそれを薄めてしまったのだと思う。
それでも十分嫌味な奴だけど。

ただ、全員に言えることだけれど、

ちょっとみんな大学生には見えない

唯一神谷光太郎役の菅田将暉だけは大学生っぽい感じがあるけれど、他の人はみんな落ち着きあり過ぎて・・・。
まあ、でも豪華キャストだからいいか!

この映画、面白かった!と共感する人がいたら、教えてくださいな。
この映画は「最後に驚くような事実が!」という前フリがあるけれど、そういうどんでん返し系がメインの映画ではなく、あくまで人間の内側をえぐるドラマです。

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翔んで埼玉 (2019) 506本目

ディスりの見本市! 翔んで埼玉

出演:
壇ノ浦百美役 二階堂ふみ
麻実麗役 GACKT
阿久津翔役 伊勢谷友介

監督:
武内英樹
お勧め度★★★★☆

アカデミー賞がありましたね
アメリカに住んでいる時はタイムリーに見ていて、自分の見た映画がどうだとか、こうだとか、いろいろとワクワクしていたのですが、もう、最近では最新作を映画館で見ることができないので、ちょっと熱が冷めつつあります・・・。
まあ、でも、ゆるゆる面白い作品を発掘していけるようにマイペースで見ていきます!
しかし、カズ・ヒロ氏は興味深い発言してましたね。
「米国人になった」なんていう人に「日本人として」なんて聞いちゃだめでしょー!
まあ、国籍を捨てても、人種は捨てられませんけどね。
日本では個々のアイデンティティを作りづらいと言われているけれど、私はむしろアメリカ人の方が、アイデンティティを模索してもがいているように見える。
特にカズ・ヒロ氏ぐらいの年齢になると"ancestry.com"なんかで自分のルーツを何代も遡っていくことに熱中している人がいて、とても流行っているくらいだから、アメリカ人は自分のルーツや人種についてむしろこだわりがあるように思うけど。
普段の生活でそれが見つけられないから、ネットで一生懸命自分のアイデンティティを探すという作業をする。
そういう私もお恥ずかしながら日本が嫌で嫌でしょうがなくてアメリカに行き、それで、アメリカも相当しょうもない国だと気がついちゃったパターン
個人主義という名の我儘、自分勝手。
アメリカの良さも日本の良さも、離れていると気が付くから、やっぱりアメリカにある程度住んでいたことは自分にとっては良かったと思うけどさ。
そして今日は建国記念日。
私は日本人であることを誇りに思っています、といえるような日本であってほしいし、そういう人間でありたいわ
そんな日本の建国にまつわる話(ウソ

1900年代の日本、東京では埼玉の迫害が続いていた。
埼玉県人は通行手がななしでは東京へ来ることができない。
そんな通行手形を撤廃し、埼玉を解放すべく、「埼玉解放戦線」のメンバーたちが陰で活動していた。
それが、現在では都市伝説として語り継がれている。

本当に小ネタが満載で、

いろいろ笑いました!

まず、こちら、なんと1982年の漫画だそうで。

それがなんでいまさら映画化?!
と思いますが、いろいろ考えると、まさに今!なんだろうなぁ。
昔は本当に「ださいたま」とか呼ばれていたけれど、今はたぶん、そんな事言う人、そんなにいないような気がする。
むしろ、そんな風に呼ばれていたことを知らない若者もいるのでは?
アリーナがあり、巨大ショッピングモールあり、進学校あり、なんでも揃っていて、いまや住みたい町上位に君臨する埼玉県。
だからこそ、このディスりが面白おかしくなるのでしょう。

漫画は残念ながら未完らしいので、映画はかなりオリジナルの要素が含まれていると思います。
現代のパートから、過去(といっても1900年代らしいけど)の埼玉開放までの物語をラジオが語る。

って、いったいいつの時代なんだ!

というような出で立ちの人達がわんさか。
こういうことを真面目にできちゃうから面白い。
もちろん全部フィクションなので、多いに許される演出です

そして驚きの主演者!
まずはとにかくこの人、GACKTでしょう。
最初、この映画にGACKTが出演する、と聞いて、「どうせ、ちょこっと小遣い稼ぎで出演するんしょ!」と思ってました(すみません

そしたら、バリバリの主役だった!

だって、高校生ですよ!
40過ぎのGACKTが!
無理あるでしょ?
とおもったら、

全然無理なかった!

この世界観、このキャラだから、GACKTなんだろうね。
完全にキャラ先行で配役が決まったような気がします。
即答で断ったというGACKTですが、最終的には魔夜峰央のファンということもあり、この役を受けましたが、彼以外ではこんな風に演じることはできなかったでしょうね。
強いて言えば髪の毛で片側を隠さずに顔をもっと見せて欲しかったけど。
漫画でもそういう容姿だからしょうがないか・・・。
特に見どころはGACKTと伊勢谷友介の絡み。
お互い本気で演じているので、とにかく面白い。
こんなGACKTはきっとこの映画でしか見ることができないでしょう。
そして、「芸能人格付けチェック」をパロったような「空気のテイスティング」も笑った!

もう一人の主人公、壇之浦百美役は二階堂ふみです。
百美は男の子なのに、GACKTが演じる麗に恋しちゃうので、もしかしたら、実は女の子なんだけど男の子として育てられたとかいう設定があるのか、と思ったら、

普通に最後まで男の子でした

こ、これは・・・、漫画連載当時、「腐女子」とか「BL」という言葉があったかどうだか知りませんが(もちろん当時からそういうジャンルは少女漫画の中にあったと思うけど)なんとうか、こういう感じを普通に受け入れさせることも「今」なんだろうなぁと思う。
ただ、この役を二階堂ふみが演じていることで、抵抗なく、むしろ百美を応援したくなっちゃったのかもしれないけど。
この辺り、配役が素晴らしいなぁと思った。
もしも、これがちょっと綺麗な男の子だったりしたら、なんだか本当に下世話な映画になっちゃった気がするけれど、あくまでコメディーとして楽しめたのは、二階堂ふみが主役だったからだと思う。(だって、どう見ても女の子なんだもん)

そして私が一番好きな出演者は埼玉デューク役の京本政樹!

存在感半端ない!

そして昔から、なんとなくGACKTと京本政樹は似てるなぁと思っていたので、共演しているところを見られて幸せ

この映画では埼玉が壮大にディスられていますが、実は群馬や千葉も同様にディスられている。
神奈川がちょっとだけ出て来るんだけど、これもなんとなくディスられているし、実は埼玉を迫害しているっている東京も最終的には実はディスっているなんじゃないかと思う。

ディスりのオンパレード!

だから、誰も傷付かずに面白いのかね。

私が一番好きなシーンはなんといっても、埼玉と千葉の戦い!
お互いかなりの人数を集めていざ出陣!
さあて、どうやって戦うのか!
と、いうシーン、本当に好きです

この映画、面白かった!と共感する人がいたら、教えてくださいな。
本当に面白いシーンをあげたらきりがない!
最後の最後、現代パートでのオチも予想できたけど、それが安心のエンディングで嬉しかった。
そして、もっともっと見ていたいと思わせるとっても魅力あふれる映画でした!
私は埼玉県人じゃないけど、こんな映画を単純に楽しめるなんて、日本に生まれてよかった~!

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SCOOP! (2016) 376本目

キメキメ映画!SCOOP!
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出演:
都城 静役 福山雅治
行川 野火役 二階堂ふみ
横川 定子役 吉田羊
馬場ちゃん役 滝藤賢一
チャラ源役 リリー・フランキー

監督:
大根仁
お勧め度★★★☆☆

ちょっくら映画館に行ってきました。
前から気になってたんだけれど、やっぱり日本の映画館って基本、アニメか邦画が多いよね
まあ、国産の映画を大切にするのはいい事だし、当然そうすべきだけれど、洋画の消えていくスピードが速くて驚く!
もともと洋画は大量生産だからスピードは速いけど。
だからこそ、日本に帰ってきて、良質な日本映画を見れる幸せ
てなわけで、こちら!

都城静は芸能人のスクープネタばかりを追いかける訳アリのフリーカメラマン。
新人の行川野火といやいやながらも組んで、スクープを撮りまくる!
しかしある日、古い友人チャラ源の様子がおかしいと気が付いて・・・。

福山雅治の体当たり演技が光るこの映画!

福山がモミモミ、キス、モミモミ、キス~~!!

今までのイメージを覆す(?)ような役どころ。
だらしないオヤジ役。
それだけでも見ごたえあります。
でも最初、なにか作りこんでいる感じがして、違和感アリアリ。
映画の中盤くらいでこのキャラにも慣れてくるんだけれど、最初はなんだか見ていて恥ずかしくなっちゃった

この映画は原作は1985年の原田眞人監督・脚本のテレビ映画「盗写 1/250秒」が元になっているそうです。
正直って、「都城静」「行川野火」って・・・。

ラノベの主人公か!

って思ったけれど、実は原作の映画の登場人物とほとんど同じ名前を使っているとのこと。
このキャラにこの名前。
なんだかマンガの設定みたいにキメキメすぎる。
これが日本っぽいといえば日本っぽい。
それ以外にも、野火が言うように「ベタすぎじゃないですか?」と突っ込みたくなくなるような展開。
特に野火と静の関係。

ベタすぎだろ~!

野火にはどうにか耐えてほしかった・・・。
その他にも二階堂ふみのサービスショットやらエンディングの福山雅治のサービスショットなど、誰得なのかはわからないけれど(まあ、ファンにとっては嬉しいケド)演出が恥ずかしい・・・
福山はこの映画でだらしないエロオヤジ、だけどカッコいいという役なんだけれど、いきなり最初のエロシーンにも不満!
もー、やるならもっとリアルにやってよ~!
モミモミとキスはとっても良かったけれど、最初のシーンにもっと力を入れてほしかったなぁ。

しかしながら、リリー・フランキーの飛んじゃっている演技や、滝藤賢一の泣きの演技は絶品!
かなり引き込まれました。
チャラ源が静のことを「静御前」と呼ぶのが好き
こういうセンス最高!

この映画は前半と後半で全然テイストが違う。
前半はワクワクコメディなのに、後半突然シリアスに。
コメディ部分に関してはかなり楽しめました。
笑えるシーンがたくさん!
特に私が好きなのが、都内でのカーチェイス!
これ、ハリウッド映画だったら、完全に拳銃の打ち合いとかになってるんだけれど、さすが日本!
この辺りが日本らしく工夫されていて笑った!
前半はかなり好きです

そして後半。
まあ、このネタだけで映画にするにはパンチが足りなかったのか、結構衝撃的な展開を迎えます。
そうじゃないと、映画として成り立たないのかもしれないけれど、(原作に沿っているのかもしれないけど)特にその部分に関しては私は感激も感動もしなかった。
チャラ源に「大きな借り」があるという静。
映画では説明しようとする定子を遮ってしまうので、詳細はわからず。
ただ、彼らの違法なやり方でチャラ源は逮捕され、静は会社を解雇されたということらしい。
その時の罪をすべてチャラ源がかぶったというのが「借り」らしい。
その辺が全然描かれないので、静の行動にまったく共感できず。
例えその背景がわかったとしても、静の行動には納得いかないけど。
自分を撮らせるというプロのカメラマンが一番やってはいけない展開に・・・。
静が尊敬して憧れているというロバート・キャパの話がフラグのように登場するんだけれど、キャパはあくまで被写体を撮るカメラマンであり、自分を撮影しているわけではない。
確かに驚きの展開をしていきますが、前半が秀逸だっただけになんだか残念に。
無理矢理ベタな感動秘話みたいな展開になって冷めてしまったよ・・・。

私、ベタな展開は大好物なんだけれど、それを予想していなかったので、結構びっくり!
ネタとしてかなり面白く、前半は凄く楽しんで見れたので、私としてはちょっと残念でした・・・。
それでも、やっぱり福山はカッコよかったし、二階堂ふみと吉田羊は素敵だった
特に編集部のみんなが一致団結している感じも、他人事ながら感激しながら見た!

この映画、面白かった!と共感する人がいたら、教えてくださいな。
巷では賛否両論だとか。
私も感情としては入り混じっているし、それがよくわかる映画でした~!


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ここでは素人目線で映画について言いたい放題、アメリカから映画レビューをお届けしています。→日本に帰国しました!
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